住宅購入の際に気になる電柱のお話です。
結論から申し上げますと、敷地を利用する上で障害になる電柱の位置を変えてもらうことは可能なケースがあります。
しかし、その為にはいくつかの条件を満たさなければいけません。
まず、電柱が立っている位置と移設を希望する位置の土地の権利関係を確認します。
この場合、現在立っている位置と移設予定先の土地の権利が公道、私道、自己敷地内の3種が考えられます。
移設後の位置に応じて相手方に承諾を得なければなりませんが、「公道→公道」への移設であれば比較的管理者
(自治体)の承諾を受けやすいでしょう。
また、「公道→敷地内」「私道から敷地内」、「敷地内→敷地内」への移設は申請する本人が承諾すれば良いので
特に問題はありません。
問題は「敷地内→公道」、「敷地内から私道」、「私道→公道」、「私道→私道」への移設です。
「敷地内→公道」、「私道から公道」への移設は、以前はそれほど難しい事ではありませんでしたが、公道上の
歩行者などの安全面が次第に重視されるようになり、「いったん私有地内に入れた電柱は公道上に戻さない」と
いう自治体が増えているようです。
また、移設先が私道の場合は、その権利形態によっても異なりますが、私道関係者の承諾を得ることが難しい
ケースも多くあります。