今回は、木材の断熱性の高さや強さの源ともいえる構造についてご紹介します。
実際には皆さんご存じのように、木材は細胞の集合体によって作り出されています。
木口面を顕微鏡などでみると針葉樹の場合は円形または角ばった細胞が並んでいます。
これを「仮道管」といいます。またこの細胞は春から夏にかけて成長した大きく壁の薄い細胞群(早材)と、
夏から秋にかけて成長した小さく壁の厚い細胞群(晩材)が順次並んでおり、これにより年輪がつくられるんですね。
また以前お話しした木材の強さの由来もこのような「ハニカム構造」に由来しています。
「ハニカム構造」はハチの巣のように少ない材料(つまり軽い)で強度を強く出来る構造であることが知られています。
有名なところとしては、飛行機の翼の断面や、段ボール紙の断面も同じ「ハニカム構造」です。
ある意味万能ともいえる素材が「木材」であり、古来から日本の気候風土に合った素材としていろいろな用途に使用されて
きたんですね。