さて、引き続き木材の強度についてのお話しですが、他の素材と比較する際に「比強度」という強さを表す単位があります。
例えば鉄やコンクリートはとても強い素材で、ビルやマンション、工場などの大型の建築物に使われています。
鉄やコンクリートに共通して言えることは重いことです。
一般的には重い素材ほど強い素材であるといえます。
では、同じ重さ(例えばそれぞれの素材1㎏)に対する強さ(比強度)はどうなのでしょうか?
下のグラフはそれぞれの材料を引っ張ったり、圧縮したり、曲げたりした時の実験の結果です。
最初のグラフは各材料を引っ張ってみたときの実験結果です。
イメージしにくいかもしれませんが、鉄も引っ張り続ければ伸びて切れてしまいます。
その強さ(引っ張り比強度)は、木材が鉄の4.4倍もあり、木材の比強度は圧倒的に強いことが分かります。
つまり、木材は軽いわりには強い材料で、言い換えるとより少ない材料で強いものをつくることが出来るんですね。