さて「床の間」の納まりですが、欠かせないけれども分かりにくい部位として「付書院(つけしょいん)」があります。
付書院は床の間脇の縁側沿いにある開口部で、座敷飾りのための場所を指します。原型は出し文机(ふづくえ)と称された貴族・僧侶の私室につくられた出窓状の施設で、開口部に小障子を入れ、机を造付けにして読書の場所として使用されていたそうです。
?付書院は、単に書院や、書院床(どこ)・出(で)書院・書院棚・明かり書院・明かり床(どこ)など様々な呼称が残っています。
床の間の外部(縁)側に張り出して設けるのを基本としますが、縁に張り出さずに壁面内に納める平書院と呼ばれるスタイルもあり、現在ではこの平書院の方が多いようです。