賃貸部屋で楽器の演奏はOK?
■ 「楽器不可」という記述がなくても、原則として禁止
賃貸住宅では社会通念上、集合住宅なので「楽器の使用」は不可です。
契約書に「ピアノ不可」とか「楽器の演奏禁止」という記述がなくても、一般的に楽器の演奏は
「周囲の住人に騒音の迷惑が及びそうなこと」と考えられています。
賃貸借契約書の「禁止事項」には、「騒音源等、他人に迷惑を及ぼす物品を建物内に持ち込むこと」などの項目が必ず記載されています。
家主やほかの住人からすると、ピアノなどの楽器もそれにあたることになります。
このごろは、「楽器不可」と書く契約書が増えていますが、慣習によって、まだ「ピアノ不可」という言葉を使っていることもあります。
その場合、「ピアノに限らず全ての楽器の演奏はしないでください」という意味になります。
■ 消音機能がある楽器でも禁止
問題は楽器から出る音だけではなく、「固体振動音」という鍵盤をたたく音やペダルを踏む音にもあります。
この音は床や壁などを伝わる性質があり、上下左右の部屋に限らず、ななめ下やななめ上の部屋へも振動を与えることがあるのです。
本人はヘッドホンから流れる演奏の音で気付かなくても、近隣の住人には騒音となって響いていることが多々あり、
トラブルを引き起こすもととなります。
「楽器可」という部屋は数が少ないため、楽器を演奏したい方のお部屋探しはけっこう大変そうですが、
「選択肢を絞り込むことができる」という考え方もできます。
騒音トラブルを引き起こすことだけは避けたいので、まずはこれらの情報を認識することが大切ですね。