今回は空き家を解体した際の固定資産税に関する注意点をお伝え致します。
1.空き家を解体し、更地にした際の固定資産税はどうなるの?
「更地にすれば固定資産税等が高くなる」という理由で、空き家を取り壊さない方が数多くおられます。
実際、一般的な住宅の敷地(200㎡以下)に対しては小規模住宅用地の特例により、固定資産税の課税標準額が1/6に減額されます。
しかし、建物が取り壊されて更地になれば、その特例を受けることができなくなり、特に空き家の場合、築年数が古い物件が多いことから、
家屋の固定資産税額が既に低いため、建物の固定資産税が無くなっても、更地になった土地の固定資産税が上がることにより、負担額が
増えることがままあります。
2.空き家対策特別措置法とは?
平成27年2月26日に施行された「空き家対策特別措置法」では、地方自治体が指定した“特定空き家”は、固定資産税の住宅用地の
特例対象から除外されることとなりました。
“特定空き家”とは、地方自治体が管理不十分であると認める空き家の場合に、その所有者等に対して必要な助言や指導を行い、
それでも所有者等が管理行為を履行をしない、又は履行をしても不十分な場合、又は期限までに完了する見込みのないときに勧告します。
この“特定空き家”に指定されると上記1の固定資産税の減税措置を受けることが出来なくなりますので、注意が必要です。