今回は「空家」問題について取り上げさせていただきたいと思います。
まずは、「空家」増加の原因について。
今後、増え続けると予想されている、空き家問題には大きく2つの原因があります。
原因①:高齢化社会問題
2013年の総務省調査によると全国の空き家数は約820万戸、全住宅の7戸に1戸が空き家という状況になっています。これが、2033年頃には空き家数2,150万戸、なんと全住宅の3戸に1戸が空き家になってしまうという民間予測となっています。
「空き家」の状況についての4分類
①売却中 ②賃貸中 ③二次利用(普段使っていない別荘など)中 ④その他
空き家は上記の4つに分類され、中でも問題になっているのが売りにも、貸しにも出していない、定期的な利用がされていない状態の「その他」に分類される空き家です。
「その他」の空き家は、他の空き家に比べて、今後急速に増加すると予想されます。
原因②:管理や活用の問題を抱える空き家所有者
2015年に空家等対策特別措置法が施行されてから、「空き家問題」という言葉を耳にする機会が増えました。空き家の問題のほとんどは、所有者が管理や活用について問題を抱えていることが多く、その問題の多くは、簡単には解決することができないのが実情です。
〈自宅が空き家になってしまっている主な原因〉
・いつか自宅へ帰りたい/最期は自宅で迎えたい ・思い出が詰まっている家を売りたくない
・認知症になっているなど利活用の判断ができない
〈実家が空き家になってしまっている主な原因〉相続等が発生
・どこに相談すれば良いか分からない ・兄弟間で揉めている ・実家の活用に罪悪感がある
対策:空き家である間は適正管理が必要
空き家の管理が行き届いておらず、周辺環境に悪影響を及ぼしてしまっている場合、平成27年5月に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、行政からの指導や処分が行われるようになりました。自信での管理が難しい場合は代行業者に依頼しましょう。