家の寒さや温度差は、血圧に影響する。
家庭内で起こる事故死のうち、心筋梗塞や狭心症などの心疾患、脳梗塞などの脳血管疾患が原因となるものは、
冬に増加する傾向にあります。
なかでも、高齢者の入浴事故が増える要因のひとつに、住宅内移動時の急激な温度差で起きる
「ヒートショック」が挙げられます。
暖かい居間から寒い脱衣場。そして再び、暖かい浴槽へ移動することで起こる急激な温度変化が、
血圧を乱高下させたり脈拍を変動させたりします。
これは脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などの重篤な疾患を引き起こすことにつながります。
また、寒いと体の動きが鈍くなるため、高齢者の転倒事故も多発することに。
冬寒い家に、いいことは何ひとつないのです。
出典元:YKKAP&ソトコト、窓と健康のライフスタイル・ブック「マドコト」より
(出典:羽山広文 他「, 住環境が死亡原因に与える影響その1気象条件・ 死亡場所と死亡率の関係」, 第68回日本公衆衛生学会総会, 2009)
(出典:厚生労働省 人口動態調査〈2012年度〉)
左のグラフは、循環器疾患での住宅内月別死亡者数で、冬に大きく増加しているのがわかる。
右のグラフは、家庭内事故死者の年齢分布と死因の内訳。
死亡者は高齢者に集中し、入浴事故が死因第1位。